マジかよと思いますが、国レベルで決まっていないのです。国でも「どっちかっつーと中部」レベル。
県のホームページにも「なんかバラバラです」と書いてあります。
たぶん、三重県の地形が大きく影響しているのだろうと思います。
三重県はカタカナの「メ」の形で、縦線の上半分と横線の右半分は名古屋からずっと平野で繋がっています。
この名古屋から平野で繋がっている部分は、本人たちが思っている以上に名古屋の影響を受けています。特に食文化。
冷やし中華には絶対にマヨネーズつけるし、小倉トースト大好きだし、スガキヤはどこのスーパーにも入っているし、アサリのしぐれおにぎりあるし、何なら「名古屋めし」ってことにされてる天むすと味噌カツは三重県の物だし。それからお味噌。
名古屋と同じく赤みそ文化で、スーパーのお味噌コーナーも赤みそが充実しています。
私は基本的には三重県民ですが、中部地方にも近畿地方にも住んでいたので、どっちの文化も知っています。というか、近畿には人生の1/3くらい住んでいた上に父が大阪出身なので、近畿はかなり身近な存在です。でも、大学進学を機に近畿地方へ行き、お味噌コーナーを見て衝撃を受けました。
赤みそが一銘柄しか置いてない!
この時、自分がいかに名古屋文化に影響を受けた土地で生まれ育ったのかを思い知りました。
一方の「メ」の横線の左半分は、関西要素がとても強いと思われます。名古屋方面との間には深い山があり、逆に奈良との行き来はスムーズだったりします。
このテレビから受ける文化的な影響っていうのも結構あるのですよ。
ラジオも然り。音楽文化など、右部分では意外と名古屋の影響を受けています。
そして縦線の下半分は……いわゆる「東紀州」ですが、ここはもう中部とも関西とも違う、独自の文化を形成してると思います。
和歌山に近いから関西の要素の方が強そうですが、まず、言葉が違います。
三重県は名古屋に近いところであっても基本的に言葉のイントネーションは関西寄りです。ものすごくふんわりした関西弁。で、たまに愛知・岐阜・三重でしか通じない言葉が紛れ込んでるような感じです(代表:机をつる)。
でも、熊野市ご出身の方とお話しする機会があったのですが、聞いたことのないイントネーションなのです。標準語ではないし、関西でもない。黒潮文化の影響で、高知県、鹿児島県、沖縄県の言葉の影響を受けているそうです。
ただ、東紀州全域でそうかというとそういうわけでもなく、かなり広いので、中部圏に影響を受けた言葉を話す地域もあれば、関西圏に影響を受けた言葉を話す地域もあるという、非常に複雑な地域なのです。
三重県はそもそもそんなに近畿ぶってるわけじゃないヨ。
あと、個人的にはやはり「東海地方」というとても小さい範囲でくくられるのが一番しっくりきます。